〜リーフレットより学ぶ〜

クレイジー☆フォー☆ユー

 私は、ミュージカルが好きなので、目白駅構内に置いてあった劇団四季「クレイジー☆ フォー☆ユー」のチラシについて調べてみた。

 まず、紙面の大きな黄色い月はたくさん並ぶリーフレットの中でもひと際目を引く。 黄色という目立つ色は通り過ぎる人々の視覚に訴える効果がある。月が二つあって、 小さい方の月に白い文字のタイトルがくっ付いている。大きい月が強調されていると、 小さい月の方も見てしまう心理を衝いていると思う。紺色の背景に黄色い月。三日月の上に 男女が身体を寄せている。背景は夜のニューヨークっぽい。ロマンチックな西洋風の夜を 想像させる。

 そして、“あなたはきっと、このミュージカルに恋をする!”というキャッチコピー。 あー、イラストの右に実写でタキシードを着た俳優みたいなのと後ろにピンクのかわいい お姉ちゃんたちがいるけど、これはミュージカルなのかと分かる。また、“恋”というのは、 辞書で調べてみても、ある異性に憧れ慕う気持ちと出てくるように、本来人間でないもの に恋などしないはず。それを“恋をする!”ということで、どういうことだろう、 面白そうだなと関心を持つ。そして、その下の“いよいよ千秋楽 幸せになれるチャンス をお見逃しなく!”と暗色の背景の上に黄色で書いてある。「幸せになる」という文章は 人々に楽しいことを思い出させ、このミュージカルに希望を見出す。「見逃す」 という言葉は良くないことで用いられ、―見なきゃ損。絶好の機会なのにもったいない。 ―といった意味を持つから、これを読んだ人は、ぜひとも見たいなーと思うわけだ。 上から読んでいって、観に行きたいと思うようになったら、一番下にJR東日本でチケット 発売について書いてある。ここでチケットを買えば、ミュージカルが観にいけるのかと いう手段も分かる。電話番号も大きくJRカラーで書いてあるから非常に見やすい。

 関心を持った人にさらにチケットを買う衝動を与える為、一応簡単なストーリーを裏に 載せている。あまり鮮明でないモノクロ写真と、「笑いっぱなしってほんと?」のように 問いかけるようなキャッチコピーは、興味を増幅させるのに最適だ。また、「きみは僕を キライというけれど、でもきみが恋したのは僕なんだよ…!?」のように、脚本中から 抜き出したと思われる台詞を見出しにするのも、このチラシを読みながらそう言っている シーンを想像できて楽しい。

 裏面の下半分からは、表面で場所が取れずあまり詳しく書けなかったチケット前売りの 情報について書かれている。4月からの公演日程や座席の料金、上演時間の詳細、託児所 などのサービス情報、電話・窓口での予約・購入方法、それから劇場までの地図など、 観劇するまでに必要な事項は全て書いてあるように思う。

 私はクレイジー☆フォー☆ユーを観に行ったことがないのだが、このチラシを見ている うちに行きたくなってきた。



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